ご存知でしょうか?
チップチューンは、昔のゲームミュージックみたいな
ピコピコ音で作る音楽。
広義ではチップチューンもミニマルテクノの一種
ともいえなくもないのですが、やはり別モノ。
なかなか奥の深い世界です。<チップチューンの生まれた背景>
昔のゲーム機やファミコンの音源は、ご存知の通り、
発音数が少ない。また発生出来る波形や音色の制限が多く、
音楽を作るには不十分な性能でした。
そんな制限の多い音源にも関わらず、
主にゲームミュージックを中心に名曲が次々に
生まれていきました。
クラシカルなドラクエの音楽に胸ときめいたり、
リズミカルなスーパーマリオやバルーントリップの
音楽に夢中になった人も多かったはず。
そんな制限の多いピコピコ音(主にパソコンの内臓音源)を
パソコンで制御して音楽を鳴らすという文化が生まれました。
徐々にパソコンにもFM音源が搭載され、ますます
このパソコンで音楽を鳴らすという行為が流行しました。
ベーマガ(マイコンBASICマガジン)などで、
パソコン用のゲームミュージックプログラムの公募が
行われていて、それに掲載された素晴らしい音楽に
影響を受けた人も多かったはず。
その後、アーケードゲームやパソコンの音源も
PCM(サンプリング)を搭載するまでに成長し、
だんだん普通の音楽に近づいていったのは
みなさまもご存知の通り。
今では、生音(CDで鳴る場合もあるし)でのBGMも
当たり前ですね。
もっとも、PCM音源は、ピコピコ音と比べると
かなり豪華な音ので、「チップチューン」としては、
自然に対象外の音源となりました。
ようするに、「チップチューン」は、ファミコンに
代表される、あのピコピコ音を中心に用いて音楽を
完成させるという音楽へと発展していったわけです。
そういうわけで、「チップチューン」は
ゲームミュージックとも切り離された
新たな「音楽ジャンル」へと発展していったわけです。
<制約が多いから・・・燃える!>
もともとは制約の多い音源を、そのまま使用して作られた
チップチューン音楽。
これらレトロチップは同時発音数も3和音が中心。
(例外も多数あり:SSG3和音+FM3和音とか)
PSGやファミコンの音は、
矩形波・正弦波・三角波といった無機質で機械的な
音が中心である。
この制限が多い音源をいかに使い倒すかと言う
製作過程を楽しむ音楽でもある。
また、この制約の多い音源でもエンベロープなどを
多用することで、かなり音に表情を持たせることも可能。
音を高速に切り替えてトレモロ効果を出したり、
「高速アルペジオ」という音を和音の変わりに高速に
切り替えて単音でも和音っぽく鳴らすことも出来る。
微妙に音程をずらした2音を重ねることにより
ぶっとい音が出せる「デチューン」を用いたり、
2音を微妙にずらして鳴らしてエコー効果を生む
「疑似ディレイ」(ギャラガでも有名)など、
いろいろなテクニックが存在します。
「この音源でもここまでできるのかあ!」と
感動して聞くのも楽しい。
とまあ、 もっとも、これは技術的な話。
同時発音数が少ない分、音楽的にも特徴があります。
メロディーが妙にきわだっていたり、ベースの音域が
かなり広いことも特徴。(例外も多いけど)
ベースパートが部分的に高音となって、コードの
バッキングを補強したり、音に劇的な変化を
もたらしたりもする。
チップチューンは、音楽ジャンル(曲想)的には、
ジャズあり、ミニマルテクノあり、ポップス、
ロック、ハウス、テクノと多岐に渡ります。
あくまでも、ピコピコ音を使用した音楽という定義です。
この辺は「ゲームミュージック」という定義と
同じ感じですね。
音楽的には、ピコピコ音なのに、
ダンサブルでカッコイイテクノに仕上がっているものも多く、
実際に聞いていて、「音楽」として楽しめる作品となって
いるものも多数あります。
なお、現在の「チップチューン」は、
現代の最新音源を用いて、それらしいピコピコ音を
出しているというスタイルのものも多く存在します。
発音数にも制限を設けずに、単にピコピコ音を使用
しているだけ・・・といったスタイルのチップチューンも
多く存在します。
<チップチューンの音源の例としては・・・>
本物のレトロチップ(ファミコンやパソコンの音源など)を
使う場合と、現代のテクノロジーで
シミュレート(または それらしく)する場合とに分けられます。
PSG「Programable Sound Generator」
初期のパソコンや昔のアーケードゲーム、
セガmark3やMSXに搭載されていた、
あのピコピコ音。
ちなみに、YM-2203チップ(PC-8801mk2SRなどに採用)
にもFM音源と共に搭載されているSSG音源は
PSGと、ほとんど同じ音源。
(SEGA MK3の音)
ファミコンの音源
俗に、「8BIT音源」などとも呼ばれています。
音楽演奏に使いたい場合は、
今はVST音源等(ようするにソフトウエア音源)でも再現可能。
(おなじみ、我らがファミコンサウンド)
FM音源
チップチューンにはちょっと不向き。
昔のアーケードゲームやパソコンでは、主に4オペレータ
タイプのFM音源が使用されていましたので、
ピコピコ音よりもかなり良い音が鳴らせる。
(PC-88SR FM4OP+SSGの例)
SEGA MASTER SYSTEM や MSXなどの2オペレータータイプ
だと、プアーというかチープな音なので、チップチューンには
向いているかも。
(MSX 2opFM+PSGの例)
ピコピコ音よりはゴージャスな音なのですが、
もちろん、FM音源を使用しているチップチューンも多数
存在します。
ただし、FM音源によるチップチューンは
「チップチューンと認めない」という人も多数。
SCC音源
コナミが開発したMSX用の音源。
PC-ENGINEの音に ちょっと似ている。
独特の音にファンも多い。
PC-ENGINE音源(波形メモリ音源)
SCCに、ちょっと音が似ている。
サンプリング音の再生も可能で
ドラムとかにサンプリングが使われていたゲームもあり。
SID音源
もともとはコモドール64(海外レトロPC)などに
搭載されていた音源。チップチューンでも人気なチップ。
ピコピコ音ながら、リングモジュレーション(AM)が
あったり、フィルタが付いていたりと、ちょっとした
シンセサイザー並の音がしました。
この独特の音にファンも多い!
SIDチップはMOS6581とMOS8580の二種類が存在し、
微妙に音が異なる。
SIDチップを搭載した、「SID STATION」(ELEKTRON社)
というMIDIで制御するハードウエア音源も存在します。
この音源のこだわっているところは、シミュレーションでは
なく、本物のSIDチップを搭載している点。マニアック。
C64トランスフォーマーのゲーム音楽。
日本のTAKARA開発の「Trans Formers コンボイの謎」
などとは別ゲーム。
典型的な「Commodore 64」の音!
この独特な音、しびれる!!!!
そのほかピコピコ音源
もちろん、他にもATARIのPOKYとか、
スーパーカセットビジョンの音源とか、TAITOアーケードゲーム
「フェアリーランドストーリー」等にも採用実績のある
POLY-800(KORG アナログシンセ)の音源とか
マニアックかつ、独特な音源は他にもいろいろ存在します。
<ライブも出来るぞ!>
こんな装置があれば、ライヴも出来ちゃう。
・サンプラー
実際のピコピコ音をサンプリングすることにより、
再生できちゃう。
・ターンテーブル
ゲームミュージックのレコードとかをスクラッチしたり
出来ちゃいます。CDタイプのものもあるので、
自分で焼いたCDRでのスクラッチもOK!
・アナログシンセ/ヴァーチャルシンセ
ピコピコ音から、不思議音まで、いろいろ出せる!
チップチューンとしては、ちょこっと反則!?
・昔のファミリーキーボード
昔のカシオトーンとか、すっごいいい感じで
ピコピコなってくれますヨォ。
・レトロゲーム機 実機
もちろん、実際のゲーム機で、タイミングよく
音を鳴らすのもアリ!
実際のゲーム機で、音楽を作れるソフトもあるし、
チップチューナーのために、リアルタイムに音を
鳴らせるソフトもあったりもする。
・パソコン
WAVやMP3やCDの音なども、そのまんま
再生出来ちゃうし(ようするに口パク・・・みたいな)、
ソフトウエア音源(VST、音源シミュレーターなど)や、
サンプラーの代わりとしても使え、
シーケンサーソフトにより自動演奏も出来ます。
もちろん、鍵盤を接続して、演奏用の音源
としても使用できます。
事実上、今時はどんな音でも鳴らせます。
また、エミュレーターを起動させたりして、
レトロゲームマシーン実機の代わりとしても使用可能。
でも、チップチューンをLiveするには邪道かも。
・フィルター
フィルタつまみで音をグリグリ変えていく。DJ PLAYの
定番ですな。周波数をカットすることで、音をこもらせたり、
甲高い音にしたりと音を劇的に変化することが出来る。
レゾナンスも付いているので、カットオフ・フリケンシー
付近(周波数をカットするポイント)の音域を
強調させて、倍音を加えることによっても、音色が変わります。
・ミキサー
音の混ぜ具合や、音量を調整します。
音を急にカットしたり、連続的にカットしたり
するのも最近のはやり。
・エフェクター
リバーブとかディレイとか(エコーみたいなもの)を、
リアルタイムに変化させる。カッコイイサウンドになる。
・おたけび&ボイスパーカッション
意味も無く、叫ぶのも、アリ!・・・かな(?)
ラップとか、ボーカル入りの「チップチューン」も
多数存在します。
ボイスパーカッションでファミコン風リズムを刻む
ツワモノもお見えです(笑)
・ボコーダ
ようするにロボットボイス
・情熱と工夫
コレさえあれば、なんでも出来るはずさ。
<チップチューンな作品達>
まあ、文章で読むよりも、実際に聞いてみたほうが
てっとりばやいですよね。
楽しそう
なつかしの「スキャットマン」もゲームボーイでこの通り
かっこよすぎ!
他にも同じ作者さんが たくさんの曲を発表しているので
いろいろ探してみよう!
シュール! BGMはチップチューン。
すごいですね
<エピローグ>
とまあ、世界には、まだまだイロイロな音楽があります。
いろいろ探してみるのも面白いですよ。
PC-98本
PC-88本
PC-80/60本
PC8801mkII SRゲーム リバイバルコレクション
GAME SOUND LEGEND SERIES LEGEND OF GAME MUSIC 2 ~PLATINUM BOX~ (DVD付) [Limited Edition] [Soundtrack]
シルフィードCD

